歯医者の息子に産まれ、虫歯の治療と言えば学校の検診が近づいてくると親が見せてみろと捕まり、あれば麻酔無しで治療受けました。
麻酔無しで削った時の痛みは今でも覚えています、嫌がると抑えられ頑張れ頑張れの声援。
今の時代では考えられないですね。
なんで麻酔しなかったんだろ?

私の口の中は、小学校の頃に入れた上顎の奥歯にゴールドの小さい詰め物が未だに健在でその後、歯科大学生の頃に治療した右下の奥歯は何度か詰め物が取れたりして治療を受けましたが咬む力がかかる奥歯で大きくかけてしまい、これはまずいなと思いつつもそのままにしておいたら先日、やはり痛みが爆発し痛み止めも効かず寝れない夜を過ごしました。
たまに、歯が痛くて寝れなくてと午前中に来る患者さん居ますが、今なら、解ります。
本当に痛くて痛くてもがいて辛かったですねと。

患者さんに入れる詰め物は補綴物と言います。
補綴と調べると、「歯の欠損部に入れ歯をしたり冠を被せたりして歯の働きを補うこと」と出てきます。
いつも思います。私たちの仕事は完全に元どおりにするわけでなく、補っているということ。
なるべく快適に使えるように頑張っていますが、補っていること自分の歯でさえ壊れるのだから、補っているものもいつか壊れますよね
ただ、手付かずの健康な歯は長持ちしますから
歯を削ったり抜いたりする仕事ではなく、歯を大切にしましょうと啓蒙していく事が歯医者としてのもう一つの仕事なんだと思います。

文: ホフさん