首とえら
'20.04.09このところ首が痛くて辛い思いをした。
そもそもどうして首があるのか。
解剖学者の三木成夫によれば、えらが無くなって首になったらしい。
つまり魚が進化の歴史の中で水中から陸上に上がり、最初のえら骨(顎弓)
を残して著しく退化した結果、そこがくびれて首になったという事である。
そしてえらの筋肉は、退化したえら骨にくっついたり顔面にせり出して、表情や嚥下
そして発声などの全く新しい仕事をするようになった。
魚やカエルやトカゲは、せいぜい口を開けて威嚇する事はあっても
表情を作ることはない。他にも多くの恩恵が首によってもたらされたであろう。
5億年の歴史の中で、少しの改変が重要な役割を得て新しい生物体となり、
種として生き延びてきたものの一つがヒトである。
我々のからだの構造の変化はときに進化と呼ばれるが、ウイルスも改変する。
引き続き用心したいものである。
文:M